火災の避難訓練のカギは煙の想定

今回のお話は「火災の避難訓練」についてです。
日頃の訓練でも、火災はよく想定されている災害ですが、災害リスクが具体的に想定されていない場合があります。
実践的な避難訓練にするためのポイントをお伝えしますので、見直しの参考にしていただけたらと思います。

火災が発生した時に、まず気をつけなければならないのは「煙」です。
煙は上に行くため、低い姿勢で避難しなければなりません。日頃の訓練の中で、こうした危険を想定して取り組んでいますか?

ダメな避難訓練あるある

①ハンカチや手で口をおさえているが、姿勢を低くして歩いていない。

②子どもたちに指示を出している先生たちが低い姿勢になっていない。ハンカチや手で口をおさえていない。

③子どもたちを抱っこで避難する時に、姿勢を低くしていない。

もし、皆さんの園でこのような「あるある」があれば、避難訓練を見直してみましょう。

実践的な避難訓練のポイント

①姿勢を低くして歩く

子どもたちだけではなく、先生たちも姿勢を低くして歩く練習をしましょう。抱っこが必要な子どもたちの避難方法も見直しておきましょう。

②ハンカチで口を塞ぎながら子どもたちに指示を出す

先生自身が口を塞いだ状態で、子どもたちに指示が通りますか?煙を吸わないためには出来るだけ先生も「しゃべらない」。最小限の指示で誘導するようにしましょう。

最も大切なことは「先生たちが煙を吸わないこと」

火災から子どもたちを守るために最も大切なことは「先生たちが煙を吸わないこと」です!先生自身が低い姿勢で子どもたちを誘導したり、抱っこが必要な子どもたちを避難させたり、煙があることをリアルに想像しながら、いざという時に役立つ訓練をしていきましょう。

※例えば…
先生二人が大きな布などの両端を持って煙に見立て、その下を姿勢を低くして列になって歩くだけでも練習になりますね。参考にしてみてください★

避難訓練の課題として「マンネリ化」が挙げられますが、想定や行動が具体的でないことが要因になっているのではないかと思います。想定と行動を具体的に考えて取り組むことで訓練のバリエーションが増えますので、是非やってみてください。
災害から子どもたちを守るために、いざという時に役立つ避難訓練を実施していきましょう!